カバン1つ
人生でカバン1つになった事がある。
文字通りカバン1つ
布団もないし泊まる所もないし路頭に迷ってる状態。
布団しかないみたいなこともある。
持っていた物を全て捨てる、手放す。
まだミニマリストとか居ない頃から
究極のミニマリストを実践していた。
最初は18歳の時だ。
東京の住み込みの寮に送られた荷物は布団とダンボール3つくらいの鍋すらない簡素な物だった。
その後は19歳の時か。
この時も引っ越すって程の荷物もなかった。
20歳の時に同棲を解消して住み込みの寮に
この時も布団と数枚の服だけしか持っていかなかった。運転免許がなかったから足はバイクたった。
その寮を数ヶ月で出た時は、バイクとカバン1つ
職もないし家もないし、あるのは若さだけだった。
29歳の時に、また布団と車だけになった。
その数ヶ月後、車も手放してカバン1つになり他県に出た。
中古車を買ってネットカフェと車中泊をしながら半年くらい暮らした。
円形脱毛症になった。
40歳の時も、布団と僅かな荷物だけになった。
ダンボールをひっくり返してテーブルにして、冷蔵庫は発泡スチロールを代用した。
色々揃えるのに半年以上かかった。
もう、これ以上はごめんだ。
でも、最後はまたカバン1つだけを残して死にたい。